ティーンエイジャーだった頃のタイガーは、当時世界一だったノーマンが憧れのプロでした。だから、当時のタイガーは、レッスンを受けていましたが、ノーマンのスイングも参考にしていたのではないでしょうか?というわけで、ノーマンのスイングと16歳の頃のタイガーのスイングを比べてみました。
上が当時のタイガーのセットアップ、下がノーマンです。
後方から見た前傾角や膝の曲り具合は非常に似ていますが、もっとも違うのは、体とグリップの距離で、ノーマンは、グリップと体の距離が遠いですが、タイガーは近いと思います。正面から見た形としては、タイガーの方が右傾斜が強く、また、つま先がハの字に開いていますが、ノーマンは、ベン・ホーガン流に、右は真っ直ぐに近く、左は開いた形にしています。タイガーは、ブッチのレッスンを受け始めてからこの形に変えていますから、この形は、ホーガンの本に書かれた形ですが、ブッチはその形を教えていたのでしょう。この形は、腰の右への回転を抑えて体の捻転力を強め、左への回転をスムーズに行いやすくする効果があると思います。
というわけで、セットアップでは、ノーマンの完コピというわけではないようです。ノーマンがブッチのコーチになったのは、90年台始めの頃だと言いますから、91〜2年だとしたら、タイガーがブッチのレッスンを受け始めた94年の少し前から、ということになります。でもって、このノーマンのスイングは97〜8年頃のものなので、タイガーが憧れていたノーマンのスイングとは違っているはずです。ブッチに習う以前のノーマンとその後のノーマンとでの大きな変化は、スイングがフラットになった、ということがあるので、もしかすると80年台のノーマンと16歳の頃のタイガーとは、もっと似ているのかもしれません。
それでは今日も、タイガーのスイング改造をお楽しみください・・・
人気blogランキング←お手数ですが、内容の良し悪しや好き嫌いにかかわらず、何卒、ご協力をお願いします。上の写真のタイガーは、左ひざのツッパリが非常に強くなっていました。こうすることで体の回転速度を上げ、ヘッドスピードを上げようとしていたようでした。
上の写真と比べると、以前は膝にゆとりがあり、この形であれば体に無理もないので故障もしなかっただろうと思われます。
上の写真と比べると、後方からの図では、グリップの位置の違いが明確で、以前よりも明らかにグリップがアウトに抜けていることがわかるでしょう。これは、以前よりもグリップが体から遠くを通過した結果だと思われます。つまり、改造後のタイガーは、以前よりもグリップが遠くに下り遠くに抜けているわけです。
多くのプロは、グリップを体の近くに通すように練習します。そうした方が力も伝わるし、コントロールもいいし、安定性も増すからです。しかし、タイガーのこの改造はそれとは逆に、コントロールするには体にかなり無理を強いるスイングに変化していると言えるでしょう。体力が必要なスイングになっている、ということです。
その結果、左ひざなどの体の故障につながったのは明確です。これほど体に無理を強いなければならないスイングに改造しても、それでも強かったのだから、まあ、どれほどの才能か、ということになりますが、まさに宇宙人ですね。上の写真あたりでは、膝の突っ張り以外にも、いくつかの問題点が発生しているのですが、それが何かわかるでしょうか?一度考えてみてくださいね。
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